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アンリ・バルダ ピアノ・リサイタル

2015年 9月 26日(土)14:00開演(13:30開場)
会場:浜離宮朝日ホール(東京)
出演:アンリ・バルダ(ピアノ)

発売中

曲目

ブラームス:3つの間奏曲 Op.117
ブラームス:6つの小品 Op.118
ショパン:曲目未定
ラヴェル:夜のガスパール
Brahms: 3 Intermezzi Op.117,  6 pieces Op.118
Chopin: Not yet decided
Ravel:
Gaspard de la nuit 

※当初より曲目が変更になりました。ご了承ください。 ※未就学児は入場不可。

アンリ・バルダ(ピアノ) Henri Barda, Piano

ヨーロッパの良き伝統を受け継ぎ、エレガントで真摯な稀有のピアニスト。“知る人ぞ知る”当代無比の演奏は、多くの芸術家たちや音楽家たちの尊敬を集めている。
3歳から、ホロヴィッツが生涯で最も恐れたライバルであったポーランドのピアニスト、イグナス・ティエガーマン(1893-1968)に特別な個人指導を受け、16歳からパリで、フランス・アカデミズムの巨匠ラザール・レヴィ(1882-1964)に師事。パリ国立高等音楽院ではジョセフ・ベンヴェヌッティ、マドレーヌ・ジロドー、ジャン・ユボーのもとで学び、ピアノと室内楽を首席で卒業。ニューヨークのジュリアード音楽院へ完全給費生として4年間留学し、1971年首席卒業。B.ウェヴスター、C.バトラー、P.マカノフスキーらに作曲法も学びジョン・エルスキン賞を受賞。
ソリストとしてヨーロッパ各国をはじめ、米国、イスラエルなどで演奏活動を行い、ブザンソン、アルルなどのフェスティバルにも参加。またパリ・オペラ座においてジェームズ・ロビンズ演出の「アザー・ダンス」他、オペラ座バレエ団のピアニストも務め、多くのエトワールたちからの信頼も得ている。
日本においては、1981年N響定期(ズデニヴェク・マーツァル指揮ショパン「ピアノ協奏曲第2番」)で初来日。最近では、2002年トッパンホールでリサイタルの後、日本各地での演奏会が続き、2008・2010年と紀尾井ホールでリサイタルを開催。聴衆に深い感動を与え続けている。
パリ国立高等音楽院教授を経て、2006年より現在までパリ・エコール・ノルマル音楽院教授として教鞭を執っている。パリ、ナンシー、神戸などで毎年開催されるマスタークラスに招かれている。
レコーディングでは、カリオペからショパンの「3つのソナタ」(CAL4680)をリリースし、フレデリック・ショパン・ディスク大賞(1990年ワルシャワ)を受賞。2011年に新譜(2008年紀尾井ホールライヴ録音)を発売(SISYPHE)。2013年には青柳いづみこ著のアンリ・バルダの本が出版された。



主催・お問合せ

コンサートイマジン 03-3235-3777

後援

在日フランス大使館/アンスティチュ・フランセ日本

チケット

全席指定・税込み 6000円

プレイガイド

コンサートイマジン 03-3235-3777
朝日ホールチケットセンター 03-3267-9990 
チケットぴあ 0570-02-9999 (Pコード:264-760)
イープラス http://eplus.jp/

アンリ・バルダ 2015年来日ツアー情報(予定)

 2015年
9月23日(水・祝)14:00 ザ・ハーモニーホール(長野県松本市)
   問:信濃毎日新聞社事業部026-236-3399 
9月24日(木)18:45 宗次ホール(愛知県名古屋市)
   問:ホール052-265-1718
9月26日(土)14:00 浜離宮朝日ホール(東京都)
   問:コンサートイマジン03-3235-3777
9月27日(日)14:00 ひまわりの郷(神奈川県横浜市上大岡)
   問:ホール045-848-0800
10月2日(金)19:00 神戸新聞松方ホール(兵庫県神戸市)
   問:アトリエ アッシュ parisharu2006@gmail.com
10月4日(日)14:00 西条市総合文化会館大ホール(愛媛県西条市)
   問:高畑 090-6883-0260


アンリ・バルダ 讃

 
至極当り前の話であるが、アーティストの音楽の本当の良さは、実際に生(なま)で聴いてみないと分からない。しかし1回コンサートで聴くと、虜(とりこ)になって何度でも聴きたくなるのが、このアンリ・バルダというピアニストである。
 
バルダのピアノは、一言で言うと「疾風怒涛」の音楽である。余計なものが付着しない純度の高い音で、何も無駄なことをせずに弾いているように見えるので、一聴するとアップテンポの早弾きに思え、それはぶっきらぼうな位である。しかしそこに現れるのは、今生まれたばかりのフレッシュな音楽である。曲の核心を見事に掴んで作曲家が譜面上で表現したかったのはこれしかないと言う演奏が展開される。
 
最近、バルダがパリで師事した巨匠故ラザール・レヴィの放送録音のCDを聴いたが、レヴィの演奏も無駄の無い純度の高い音でやはり早弾きに聴こえ、曲の良さを最大限に味わうことができる。当然と言えば当然だが、バルダと同質のタッチである。フランスアカデミズムの伝統はバルダに確かに継承されているのである。
 
今回のリサイタルではブラームスの珠玉の小品や、ラヴェルの名作「夜のガスパール」にも胸が躍るが、予定に入っていながらまだ曲目は決まっていないショパンが、何と言っても名演必至であろう。譜面を深く読み込みつつ、自然で即興性に溢れた演奏はショパンの音楽に最もマッチングしている様に思える。私もバルダのショパンの前奏曲全曲を生で2回聴いているがその素晴らしさは記憶に鮮明に残っている。
 
最後にバルダのコンサートの特徴に、聴衆のリピーターやプロの演奏家が多いことがあるが、初めて聴かれる方も忘れられない一夜になること請合いである。是非フレンチピアノの伝統を今に伝える本物のピアノの良さを味わって頂きたいと思います。
 
アンリ・バルダファンの一人として
大嶋 信一